一期一会 ~和歌山市 F様~

以前勤務していた時の同僚の女性スタッフからの紹介で、数ヶ月入院されお亡くなりになったF様のご依頼を承りました。

F様は未熟児で生まれたので、お母さまからはいつも心配され過保護に育てられたそうです。
F様には2人のお子様がいます。長女様ご家族と同居されていました。
趣味はなく食べることが大好きでした。F様の性格は自分の気持ちを言葉にだすのが苦手な人ですので、3人姉弟ですが自身の意見を伝えることがうまくできずにいたそうです。

そのようなF様ですが、食べることが大好きなので長女様のお子様の2人を呼び、和歌浦せんべいや砂糖を溶かしたお湯に食パンをつけ食べさせていたようです。このF様とお孫様の出来事は葬儀の打合せの時にお孫様が思い出してくれて、長女様もそのときに初めて知りました。

ご納棺の際には長女様ご夫婦とお孫様とそのお子様(F様からみてひ孫)の5人でお立会いいただきました。
ひ孫の2人はまだ幼いので曾祖父ちゃんが亡くなっていることを理解できているのかわかりません。最初は怖がっていた様子もありましたが、F様の口元を整え軽くお化粧をすると、近くによってきてくれて、触ったりしながらいろいろと手伝ってくれました。
少しでも曽祖父ちゃんを送ったときの記憶が残ってくれていたらいいのにと思います。

それぞれのご家庭で亡くなった人には子供を寄せ付けないこともありますが、このように子供に故人と接する機会と経験を与えられることが、曽祖父ちゃんは子供の今後の人生になにか想いを引き継ぐことができるのではと感じました。

そしてお孫様がキックボクシングを始められていますが、F様に「勝利の報告ができていないので残念」と言われ、お棺のなかに写真を納められました。そのほか、長女様が作った煮魚、おかゆ、和歌浦せんべいなどを入れました。

通夜、葬儀とおこない、しっかりとお別れをしました。

F様は家族の集まった姿をみてなにを想われたでしょうか・・・

F様お疲れ様でした。ご家族、ご親族、ご友人の方々お疲れ様でした。ありがとうございました。

式場内
花束

Follow me!