一期一会 ~和歌山市 T様(女性)~
寺院かからのご紹介でT 様のご葬儀を承りました。
T様は昨年11月ごろに体調をくずし病院に行きました。診断はすい臓がんでした。
入退院を繰り返し自宅療養になりました。毎日が痛みとの闘いで、T様のご主人は痛いところをさすったりしながら、少しでも痛みがやわらいでほしいと願ったそうです。しかし毎日の介護でご主人も疲れてきたので自分自身が倒れてしまうのではと不安になったようです。
T様はすごく体調が悪くつらくても、つらい顔は誰に見せることもなく笑顔でいらっしゃいましたが、その反面笑顔でいることがつらくなるのかご家族様に対して怒りっぽくなられたそうです。ご家族様はそのような一面を見ると家族に対しては本当の自分をだせる瞬間だったのではないかと話されてました。
退院から3週間ほどでしたが、また再入院し自宅にはもう戻ることがありませんでした・・・
お迎えに行き、T様の注射痕から大量の出血がありましたが、ご安置後すぐに処置をし落ちつきました。処置後にお着物に着替え家紋の入った羽織をお着せしてから、お化粧をすると上品で綺麗なお姿になりました。
ご納棺時にはお孫様がT様へのお手紙を胸元に入れてくださいました。
T様のお兄様が通夜式の際にT様のお顔を見ながら「母が亡くなった年齢よりも早く亡くなるとは思ってもみなかった・・・早すぎるよ・・・」と寂しそうに話していました。
T様のご主人にご結婚のことを少し伺うと、ご結婚されて50年。紹介でご結婚されましたが「恋愛みたいな感じですね。」と少し照れ笑いしながら仰っていたお顔が印象的でした。
近年では高齢になると施設入居や入院が多くなり、自宅での介護や看取りが少なくなったような感じはしていましたが、近ごろではご家族様がいたり自宅のある方は、また自宅での介護や看取りも少しづつですが増えてきているように思います。
病気になると家族に迷惑をかけたくないと思う反面、やはり自宅で過ごしたいと思う気持ちもあるでしょう。
ご本人やご家族様がそれぞれ心やからだの負担の少ない方法を選ぶことができれば良いのですが・・・
2040年頃には死亡者数がピークに達し、今後の高齢化社会は様々な問題が起こるでしょうが、そのうえで私たちにできることを考え行動していきたいと思います。
T様、ご家族皆様お疲れ様でした。ご葬儀に際しましてご協力いただいた皆様ありがとうございました。
浄土真宗寺院でのご葬儀。利用料やご安置料金は不要。
弊社の家族葬プランで行いましたので費用の負担も少なく終えることができました。
祭壇の代わりに供花1対にさせていただきました。供花は幅と高さがあり豪華でした。
参列者は15名ほどでした。