一期一会 ~和歌山市K様(女性)~
K様の体調が思わしくないとご連絡を受けてから数日経った頃、K様はお亡くなりになりました。ご葬儀のご依頼を承り入院先の病院へお迎えに行きました。ご自宅には戻らずこちらでお預りをさせていただきご安置となりました。
ご安置されていた場所にはお世話なった施設の方がお参りに来られ、「一時的な入院だと思っていたのにあまりにも早いお別れになった」と悲しみながらお声掛けされました。
K様は20年前にご主人を亡くされたあと数年はひとり暮らしをされていましたが、その後はご子息夫妻と愛犬と共に暮らしていました。
ご子息の奥様のお話によると、K様は明るくおおらかで面倒見も良く、おしゃべりでユニークな面もあり、ご子息夫妻が仕事に集中できるように家事をすべてこなしとても優しいお母さまだったと、仲良く過ごした日々を思い出しながら語ってくださいました。
またスポーツ観戦が大好きで最近は大谷翔平の大ファンでした。8月に開催されたオリンピックも楽しみに観られていたそうです。
ご納棺の際にはご家族ご親族の皆様にお立会いいただきました。ご家族にお顔を拭いていただいたり、K様のお化粧品を使用してお化粧のお手伝いをしていただき身支度を整えました。ご納棺後にはご家族様にK様の手を触りながらお声をかけていただきました。
ご家族皆様の手がK様に触れとても温かい時間となりました。
お棺の中にはフルーツサンド、ジュース、お手紙セットなどを入れました。
祭壇やご出棺花束にはK様のお好きだった紫陽花の花をお入れし、新緑などをイメージし明るい色にしました。たくさんのお花をお棺に入れることができましたので、K様はお花に包まれご家族様に見守られ、最期はご子息にお母さまに触れていただくようにお声をかけお別れとなりました。
皆様のお話を伺うとK様は「縁を繋いでくださる人」であったとのこと。K様とのお別れは大変悲しいことですが、ご縁を繋ぎ皆様の心に残していったものは、これから生きていく人たちの大きな心の支えとなることを感じました。
大切な人との別れは辛いものですが、故人様は色々なメッセージを残してくれます。そのメッセージを受けとめ、最期のその時をわたしたちのできる限りのお手伝いをおひとりおひとり丁寧に対応させていただきます。
K様、ご家族皆様お疲れ様でした。またこの度ご縁をいただきまして、すべての方々に心より感謝いたします。
ありがとうございました。