一期一会のお葬式|和歌山市斎場で1日葬(浄土真宗)
和歌山市I様のご葬儀を和歌山市斎場にて1日葬で承りました。
1日葬を選択された理由は、お母様の体調面や遠方のご親戚様を配慮してのことでした。
I様ご夫妻は3年前まで元気に漁師をされていました。I様は仕事を辞めてからも海や船、漁のことなどを気にされ度々話されていました。
漁師さんならではの職人気質で威勢が良く男気のある方でしたが、一歩船から降りると、お客様ととても良くおしゃべりをして、顔なじみのお客様がたくさん付いていらっしゃったそうです。
ご長女様はお父様であるI様の介護をご自宅でされていました。徐々にお食事が摂りにくくなったために、食材を細かく食べやすく工夫をされ一生懸命に介護をされていましたが、残念ながらI様はお亡くなりになりました。


ご納棺はご家族様にお立会いいただきました。ご長女、ご長男様に「お手伝いされますか?」とお声をかけると、「ぜひ、お願いします」とのことで、参加していただけるところをお手伝いいただきました。
お体を拭いて、白いお着物に着替え、爪切りやドライシャンプーとI様の思い出を話しながらご一緒に身支度を整えていきました。
お口元を整え少しお化粧をさせていただくと穏やかな表情でした。
身支度を整えたあと、I様と最後の握手をしていただきました。I様の手は冷たいですが、手を握るご家族様の心は温かいものに感じられました。
I様の好きだったりんご、あめ、なっちゃんジュース、ノンアルコールビール、漁で使用していた網の道具などをお棺に納めました。


葬儀がクリスマスイブということもあり、クリスマスケーキを準備しました。I様はケーキが大好きだったそうで、I様にお供えした後は
ケーキを参列者数分にカットして、みんなでお棺を囲みケーキを食べていただきました。
クリスマスの日にはI様のご葬儀でクリスマスケーキを食べたことが皆様の心に残り、これからのクリスマスにはI様を思い出していただけることがI様の供養になるでしょう。


今回のご葬儀ではご自宅でご家族が介護をするという、超高齢化社会の一つの課題でもあります。ご長女様が介護の仕事に携わっているということもありご自宅での介護を選択されていたかもしれませんが、経験者であっても簡単に介護をすることはできませんし、「大変」という言葉では計り知れないご苦労があったのではないかと思います。
しかしながらI様にとっては住み慣れたご自宅で最後までご家族と一緒に暮らせた毎日は幸せな日々だったのではと強く感じました。


私共はご家族様の状況や家族関係を伺い、故人様の最後をどのようにお見送りするかをご一緒に考えます。
ご葬儀の流れのなかでご参加いただけるところをご提案しお手伝いをしていただき、ひとつでも心に残り心温まるお見送りができるようお手伝いをさせていただきます。
I様、ご家族様お疲れ様でした。今回のご葬儀でご協力いただきました関係者の皆様方にも感謝申し上げます。
ありがとうございました。
P.S. クリスマスケーキを予約せずに購入できた近所のシャトレーゼにも感謝です!開店15分前から待ったのは初めてでした~(^^♪