成年後見人の支援で迎えたI様の直葬|尊厳を守るお見送りのかたち
この度、成年後見人の方からご連絡をいただき、I様のご逝去に際し、当社にて直葬のご依頼を承りました。
残されたご費用の中でのお見送りとなりましたが、「直葬であっても、できる限りのことをしてあげたい」との後見人様のご意向により、仏衣をお着せし、お別れのお花もご準備いただきました。お花を一輪ずつ手向けながら、心を込めてI様とお別れされる姿が印象的でした。



I様はご主人を亡くされた後、息子様とお住まいでしたが、息子様の入院後は長くお一人で市営住宅にお住まいでした。「息子が帰ってくるかもしれない」と施設への入居を拒まれ、地域包括支援センターや民生委員、ケアマネージャー、ヘルパーなど、多くの方々の支援を受けながら暮らしておられたそうです。
その思いを周囲の方々が大切に守られ、尊厳ある暮らしと最期を支えられていたことに深く心を打たれました。最終的には施設へ入居され、入院を経てのお別れとなりましたが、後見人制度のもと、見守られたご収骨とご納骨がなされました。
今回のご葬儀を通じて、「自分の最期をどう迎えるか」という意思を元気なうちに周囲に伝えておくことの大切さを、改めて感じました。また、たとえお一人であっても、その方に合った制度や支援を利用することで、尊厳をもって旅立つことができるという事実に心を動かされました。
ご協力くださった関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。